コラム
2023/09/26

ビジネスにMAツールを導入するコツ|BtoB・BtoC別の役立つ機能・注意点も解説

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ビジネスにMAツールを導入するコツ|BtoB・BtoC別の役立つ機能・注意点も解説近年はMAツールをビジネスに活用する企業が増えています。しかし、MAツールには多機能なものが多いため、操作が難しい場合もあります。そのため、どのようにMAツールを使えばよいか、分からない担当者も多いのではないでしょうか。この記事では、ビジネスに役立つMAツールの機能や、活用するコツ、利用時にありがちな悩みについて解説します。ぜひ参考にしてください。

目次

  1. MA(マーケティングオートメーション)ツールの概要とメリット
  2. MAツールをビジネスに使うメリット
  3. ビジネスに役立つMAツールの4つの機能
  4. ビジネスタイプ別に見るMAツールで重視される機能
  5. MAツールをビジネスに活用するコツ
  6. MAツールをビジネスに導入する手順
  7. MAツールの活用に役立つシナリオ設計のポイント
  8. MAツールの利用時にありがちな悩み
  9. MAツールをビジネスに導入する前に知っておきたい2つのルール
  10. MAツールの導入に成功した事例
  11. AcquiaはWebマーケティングまで対応できるCMS
  12. まとめ

MA(マーケティングオートメーション)ツールの概要とメリット

マーケティングとは、顧客を開拓することです。また、MAツールは、マーケティングの一部を自動化するツールです。マーケティングでは、顧客情報や行動履歴をリサーチして、管理、分析したうえで施策を考えます。MAツールで、マーケティングの効率や精度を高めましょう。

MAツールをビジネスに使うメリット

MAツールをビジネスに使うメリットの一例を、以下に示しました。

  • マーケティング部門の負担が減る
  • 多くの見込み客や顧客の情報を管理し、有効活用できる
  • 部門間の連携が取りやすくなる
  • 企業全体の生産性が向上する
  • 施策の優位性を判断できる

ビジネスに役立つMAツールの4つの機能

MAツールは、マーケティングのプロセス全般をサポートします。ビジネスに役立つMAツールの機能を解説します。

1.リード獲得・管理機能

リードとは「見込み客」のことです。リード獲得には、ランディングページ作成、問い合わせフォームの作成機能などが役立ちます。リード管理は、獲得したリードを属性に応じてカテゴライズする機能です。名刺管理ツールやSFAやCRMなどと連携すると、リード管理が効率化します。

2.リード育成機能

リード育成とは、見込み客にとって有益な情報を紹介して関係性を深めていくことです。1人ひとり求めている情報は変わるため、どの情報をどのタイミングで提供するかがリード育成のポイントです。リード育成に役立つ機能を以下に示しました。

  • シナリオ作成機能
  • セグメントメール配信機能
  • HTMLメール作成機能
  • 自社サイトのパーソナライズ機能
  • キャンペーン管理機能
  • Webコンテンツ作成機能

3.スコアリング機能

スコアリング機能とは、成約確率が高い見込み客を抽出する機能のことです。メールを開封すると+3点、メールを開封しないなら0点、問い合わせをすると+10点、というように見込み客の行動はMAツールによって数値化され、スコアリングされます。スコアリングした数値をもとに、見込み客ごとに異なったアプローチを選択可能です。

4.データ分析機能

MAツールは、見込み客の行動履歴を取得して、興味を持っている商品やサービスを分析します。匿名の検索でも企業名を解析できるため、見込み客の獲得に役立てましょう。

膨大なデータを取得して分析しようとしても、人の手では限界があります。MAツールを使って、効率よく高精度なデータ分析を実行しましょう。分析結果を活用するとパーソナライズされた広告を配信でき、リードの育成効果を高められます。

ビジネスタイプ別に見るMAツールで重視される機能

ビジネスは大きくBtoBとBtoCに分けられます。それぞれのタイプ別に、MAツールで重視したい機能を解説します。

BtoBビジネスに役立つMAツールの機能

BtoBビジネスで使うMAツールでは、主に、リード獲得・管理機能、リード育成機能、スコアリング機能が重視されます。

BtoBビジネスは、見込み客が少なく検討時間が長いことが特徴です。一般職から申請された稟議を監督職、管理職などが精査したうえで、企業としての決裁を下します。ビジネスを成功させるためには、MAツールで相手企業の検討状況を的確に把握して、アプローチを考える必要があります。

BtoCビジネスに役立つMAツールの機能

BtoCビジネスで使うMAツールでは、複数のチャネルの情報を管理し分析する機能や、メール送信など手間のかかる作業を自動化する機能が必要です。

BtoBビジネスとは異なり、BtoCビジネスは見込み客が多く検討時間は短めです。効率よくパーソナライズされたアプローチができるように、MAツールを活用しましょう。

MAツールをビジネスに活用するコツ

MAツールを導入しても、使いこなせなければ意味がありません。MAツールをビジネスに活用するコツを解説します。

MAツールに適した収益プロセスを全社で共有する

MAツールを利用した最適な収益プロセスを、部門間で検討・共有しましょう。これまでは難しかった収益プロセスも、高機能なMAツールがあれば実現できる可能性が高まります。見込み客の獲得で収益を伸ばす以外に、過去に商談に失敗した見込み客への再アプローチ(リードのリサイクル)や、アップセルやクロスセルなどに挑戦しましょう。

また、部門間で収益プロセスを検討・共有しておくと、MAツールの導入後に各部門から反発を受けるリスクを抑えられます。

適したKPIを設定する

マーケティング施策を実行した後は、あらかじめ設定しておいたKPIと照らし合わせて効果を確認してください。KPIは、目的の達成に向けて段階的に設定する定量的な目標です。主なKPIには、CV数、クリック率、開封率、到達数などがあります。細かくKPIを設定すると、マーケティングの課題が見えやすくなります。

システム連携の可否を確認する

自社のCRMやSFAなどとMAツールを連携すると、リード管理などに用いるデータの移行をスムーズに行えます。チャネル系ツール、業務効率化系ツールと連携できるツールもあるため、自社の課題に応じてシステム連携の可否を確認しましょう。

MAツールをビジネスに導入する手順

MAツールをビジネスに導入する手順は、以下のとおりです。

  • 自社の課題を洗い出す
  • MAツールを導入する目的を明確にする
  • 導入ツールやコンサルティングなどのサポートを選定する
  • 運用体制を確立する
  • 他部署と連携して、役割分担する
  • テスト運用する
  • 本格的に運用する

MAツールの活用に役立つシナリオ設計のポイント

シナリオ設計とは「ターゲット」「タイミング」「コンテンツ」「チャネル」に分けて実行すべきアクションを考えることです。MAツールの活用に向けて重視したい、シナリオ設計のポイントを解説します。

丁寧にカスタマージャーニーマップを作成する

カスタマージャーニーマップはフレームワークの1種で、見込み客が商品を認知してから購入に至るまでの心理状態を分析するときに使われます。カスタマージャーニーマップに従ってシナリオを作成すると、シナリオのクオリティが高まります。

リードが少ないうちはシナリオ設定にこだわりすぎない

見込み客が少ないうちは、シナリオ設計にこだわっても成果が出にくい場合があります。シナリオが進むにつれ該当する見込み客は減少するため、スタート時点の見込み客の数によってはシナリオの途中でゼロになることもあるでしょう。

MAツールを導入したての時期は、シナリオにこだわりすぎず、営業スタッフによる直接的なアプローチも実行してください。見込み客が増えてから、PDCAを回しつつシナリオを見直しましょう。

MAツールの利用時にありがちな悩み

MAツールの利用にあたって、多くの企業が悩みがちな問題と対処法を解説します。

コンテンツの内容を決められない

コンテンツマーケティングを続けるうちに、準備していたコンテンツを使い切ってしまうときがあります。かつて反響が大きかった内容を流用する、業界の裏話を載せるなどして、見込み客に興味を持ってもらえるコンテンツを提供しましょう。

人的リソースを確保できない

MAツールは、マーケティングを自動化してくれるツールです。しかし、人手不足ではシナリオ作成やコンテンツの作成、スコアリング設定の最適化ができません。十分なリソースを確保してからMAツールを導入しましょう。

複雑な機能を使いこなせない

MAツールは多機能ですが、知識がなければ使いこなせません。MAツールを使いこなせるか不安を感じるときは、運用面のサポートが充実しているサービスを選び、必要に応じてコンサルタントや導入支援サービスも検討しましょう。

効果が実感できない

MAツールを導入しても、効果が出るまでは一定の期間がかかります。マーケティングでは、見込み客の行動を分析し、商品やサービスへの興味を高めていくプロセスが必要です。PDCAサイクルを回して課題を改善し、徐々にMAツールの効果を高めましょう。

MAツールをビジネスに導入する前に知っておきたい2つのルール

MAツールは個人情報を取り扱うため、コンプライアンスを守った活用が望まれます。MAツールをビジネスに導入する前に知っておきたい、特定電子メール法と個人情報保護法について解説します。

1.特定電子メール法

特定電子メール法は、見込み客にメールする際に気をつけるべき法律です。特定電子メール法は、見込み客が「配信拒否」を選択できる動線の設定と、拒否の意向を示した見込み客へのメール配信停止を義務付けています。MAツールにオプトアウト(配信拒否)管理機能があれば、配信を拒否した見込み客を自動的にメーリングリストから外せます。

2.個人情報保護法

個人情報保護法は、氏名や連絡先、生年月日などの個人情報の取り扱いについて定めた法律です。

企業は個人情報の利用目的を見込み客に通知・公表しなくてはなりません。また、見込み客の行動を分析する際は、クッキーの利用目的や、行動履歴と個人情報の紐付けについて、プライバシーポリシーに明記する必要があります。クッキーも個人情報であるため、適切に管理しましょう。

MAツールの導入に成功した事例

MAツールを導入に成功した事例として、日本経済新聞社とSREホールディングスの事例を紹介します。

日本経済新聞社

日本経済新聞社は、見込み客の育成やクロスセルの戦略に課題を抱えていました。課題解決に向け、同社は組織体制を見直し、MAツールによるマーケティング基盤を整備しています。

MAツール導入後は、見込み客に対して複数部署から容易にアプローチできるようになりました。また、MAツールに蓄積された顧客情報を活用した結果、クロスセルの成功率も上がったようです。

SREホールディングス

SREホールディングスには、以下の2つの目標がありました。

  • CPA(顧客獲得単価)を引き下げつつ問い合わせ数を増加させる
  • プロモーションのPDCAを高速化させる

目標達成に向けてMAツールを導入したところ、問い合わせ数が半年で約2.5倍に増加しました。また、マーケティング業務を部分的に自動化できたため、PDCAを効率よく回せるようになっています。

AcquiaはWebマーケティングまで対応できるCMS

オープンソース型CMSのAcquiaについて、特徴やMAに活用するメリットを解説します。

Acquiaとは

Acquiaは、CMSの「Drupal」をベースにした、オープンソース型のクラウドサービスです。全世界で利用されており、100万件以上の導入実績があります。

AcquiaをMAに使うメリット

AcquiaはBtoBからBtoCまで対応できます。サイトとMAが共通であるため、AcquiaとMAを一貫して利用でき、コンテンツの一貫性を保つことで顧客の定着化を狙えます。また、クラウドサービス特有の強固なセキュリティもAcquiaの強みです。

まとめ

ビジネスにMAツールを導入する際は、収益プロセスを全社で共有して自社の課題を解決するツールを選びましょう。MAツールの効果を実感できるまでには時間がかかります。適切なKPIを設定して、PDCAを回しながらMAツールの運用を見直していきましょう。

CMSのAcquiaは、MAツールとして活用できます。WEBSASではAcquiaの導入支援を行っており、コンサルティングから保守運用まで一貫してサポートします。Acquiaの導入をお考えの人は、お気軽にWEBSASまでお問い合わせください。

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