コラム
2024/10/01

顧客の買い物体験を最適化!オムニチャネルリテイリングとは

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顧客の買い物体験を最適化!オムニチャネルリテイリングとは物流やサービス提供の在り方に、大きく影響を及ぼすかもしれないオムニチャネルリテイリング。海外では浸透しつつあり、国内の大手企業も参画を予定しており、これからの時代、重要な役割を果たすかもしれません。どのような内容のものなのか、具体的に見ておきましょう。

いつでもどこでも買える!流通形態の最適化がポイント

オムニチャネルリテイリングとは、全ての流通経路を活用して、顧客目線で販売やサービス提供を最適化することを指します。原始的なビジネスでは、人と人が直接、商品と代金のやり取りを行うというものでした。近年はオンラインストアやテレビ通販なども台頭しており、ある製品をマルチチャネルで購入することが可能になっています。オムニチャネルリテイリングは、そのマルチチャネルを更に進めた流通形態を構築するのが目標です。

現状では、ある製品を店頭でも、オンラインストアでも購入することが可能になってきました。これは複数の流通経路、つまりマルチチャネルを実現してはいますが、例えばオンラインで買ったものを店頭で返品する、と言うような事は通常ではできません。製品だけはマルチチャネルを実現しているものの、顧客は複数のチャネルを活用することが不可能か、困難な状態にあるのが現在の形です。

しかし、もしも顧客も複数の経路を横断的に利用できると、どうなるのでしょうか。現在は店頭やオンライン、テレビの他にも色々な媒体を介して、アプローチすることも、意思のやり取りを行うことも可能になっています。これらのチャネルを顧客の側から見て、横断的に利用できるように最適化することには、大きなメリットがあると考えることができるでしょう。この点に着目したのが、オムニチャネルリテイリングと言うことになります。

オムニチャネルリテイリングの具体的なメリット

オムニチャネルリテイリングを実施することで、どのような効果が得られるのでしょうか。現在は人が暮らす上で、多彩な情報ツールを駆使しています。具体的にはテレビ、PC、スマホなどがありますが、これら一つ一つのチャネルで、同じサービスを受けられるということは、つまりあらゆる場面や時間帯でサービスが活用できるということにもなります。

例えば、誌面の広告で当日限定の安売りキャンペーンを見つけたとします。しかし、その日はどうしても店頭に足を運ぶ予定は作れません。そういう時でも、PCやスマホで注文をできるようになれば、これは便利ではないでしょうか。
現在はスマホやPCの一般化によって、顧客は時間帯や場所を問わずに、アクションを起こすことができるようになっています。顧客は電話を使っても良いですし、PCやスマホでオンラインを利用したり、または書面で申し込みを行う選択肢もあるわけです。つまり、オムニチャネルリテイリングの概念が実現化された場合、顧客はいつでもどこでも、どのような手段でも目的を達成することが可能になり、ここに顧客側のメリットが生じます。

オムニチャネルリテイリングが注目される理由

企業側からしてもメリットがあると言えます。上記のように顧客の使う情報ツールは多様化しており、家ではPC、移動中はスマホと言うような、多彩な機器を使い分ける利用形態をとります。この多様化はハード面だけにとどまりません。オンラインだけでもWEBサイト、ブログ、SNSと幾つもの形態がありますが、SNS一つをとっても文章メインのものから写真が主流のものまでバラエティーに富んでいます。

例えば、SNSで見つけたアイテムを、シームレスに購入できるようになれば利用者はアクションを起こしやすいです。逆に言えば、テレビだけで申し込みを受ける場合では、PCやスマホでならばアクションを起こしたはずの見込み客からの注文を、取りこぼす事になりかねません。あるチャネルは機能しないか、不便であると言う理由でビジネスチャンスを逃すのは、それはもったいないことです。

顧客の生活も行動も、そして価値観も多様化しているのが現代の特徴と言われます。ビジネスシーンでは、その多様化に対応するために、顧客管理を重要視している企業も増えてきました。このような時代の流れの中にあって、オムニチャネルと言う概念にメリットを見出している企業は多く、このために今、注目を集めているわけです。

オムニチャネルリテイリングとその実装について

オムニチャネルリテイリングでは、現代の多様化しているチャネル同士を結びつけることが大切で、例えば、単にSNSからテレビCMに誘導するだけでは不足と言えるでしょう。やはり、チャネル間の格差がある程度まで解消されることが望ましいです。

顧客から見てどのような方法を使っても、同じ目標を達成できることが基本と言えます。加えて店頭で受け取るか、郵送してもらうかなどの手段も自由に選べることも重要です。ショッピングを例に取ると、時間や場所、方法によらずに注文できて、希望の手段で受取ができる、と言うのが、オムニチャネルリテイリングの基準と考えられます。

実現するためには

オムニチャネルリテイリングを実現するためには、顧客情報の一元管理や情報フローの最適化など、欠かせない要素があります。受注から発注までの社内プロセスも、ある程度の修正が必要になるかも知れません。

ビジネスコミュニケーションフローについて

オムニチャネルリテイリングを実現するためには、店頭やオンライン、テレビ、ラジオ、ダイレクトメールなど、顧客との全ての接点において、もれなく同じサービスを提供することがポイントです。

ただし、顧客との接点が単体でしか見えておらず、全体を俯瞰して見る事ができない課題を抱えている企業様も少なくないかもしれません。こうした課題の解決策として、ビジネスコミュニケーションフローという診断サービスがあります。

これはデジタルとアナログを含めた企業と消費者のコミュニケーション全体を可視化するマーケティング手法です。これにより、企業と消費者の関係性、全体像が把握できるとともに、顧客が購入に至るまでの課題を見つけることができます。
ビジネスコミュニケーションフロー診断

さらにWEBSASを活用することで、ビジネスコミュニケーションフロー診断の結果を元に最適なタイミングで、最適なメッセージを、最適なお客様へ届けるといった高次元のコミュニケーション戦略を展開することが可能です。コミュニケーションの全体設計から見直しを検討している場合はぜひご検討ください。