Drupalで開発する最大のメリット Views(ビューズ)の機能について
- CMS
Drupalは世界中で使われている人気のCMSです。OSSであるため無料で使えることや、セキュリティが高いこと、機能拡張性が高いことなどのメリットがあり、政府機関・大学のWebサイトで採用実績が多いことが特徴です。ご覧いただいているこのWEBSASのサイトもDrupalで作っています。
また、ViewsというDrupal特有の開発機能があり、これもまたDrupalを使用するメリットとして挙げられることが多いです。
本コラムはこのViewsについて紹介したいと思います。
Viewsとは
Viewsとはひとことで言うと、コンテンツの一覧パーツや一覧ページをGUIで作成する機能です。通常、コンテンツの一覧をWebページに掲載するには、データベースからコンテンツのデータを取得し、ページに表示する処理のプログラムを実装する必要があります。しかし、DrupalのViewsの機能を使えば、GUIで作成できるためプログラムを実装する必要がありません。
Viewsを使用する画面の例
Viewsで作成できるコンテンツ一覧の具体例は、以下のような画面です。
- ※デザインは自由にカスタマイズできます。
Viewsの設定項目
Viewsの設定項目は下図のように数が多くてとても複雑です。設定が複雑で難しい反面、様々な要件に対応できるようになっています。たとえば、一覧ページに検索機能を設置したり、ユーザーごとに表示するコンテンツを制御したりできます。
ここでは、前述のViewsを使用する画面の例で紹介したWEBSASの新着一覧を例に、Viewsの基本的な設定項目について簡単に解説したいと思います。
フィールド
コンテンツの一覧に表示したい情報を定義する設定項目です。新着情報の日付とタイトルを表示したいので新着情報のコンテンツ内にある「日付」と「タイトル」を設定しています。
フィルターの条件
コンテンツの一覧に表示したいコンテンツの条件を定義する設定項目です。掲載中の新着情報を一覧表示したいので、以下2点を条件として設定しています。
- 掲載中のコンテンツであること
- コンテンツの種類(コンテンツタイプ)が「新着情報」であること
そのほかにも「日付が直近1年以内の新着情報であること」など、コンテンツが持つ情報を使用した条件を設定できます。
並び替え基準
コンテンツが表示される順番を定義する設定項目です。新着情報の日付が新しいものから順に表示したいので、日付(降順)を設定しています。
Viewsのメリット
私がはじめてViewsを使った時「短時間で簡単にコンテンツの一覧を作成できたこと」にとても驚きました。実際の開発案件では、複雑な要件に対応するためにViewsの細かい設定を調べながら対応していますが、それでも実装をしないというVIEWSの利便性は高いです。
また、コンテンツの一覧表示は「一覧ページ」だけでなく「トップページの一部」に組み込まれていたりすると思います。そのような場合も、Viewsを使えばGUIで素早く作成できます。
プログラムを実装する手間を省けるので、開発期間の短縮、開発コストの削減が期待できます。多くの方と同様に、私もこのViewsの機能がDrupalで開発する最大のメリットだと考えています。