Acquiaが提供するパーソナライゼーションツール「Acquia Lift」とは
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はじめに
昨今のIT社会において、大規模で処理が複雑なデータ群全体を示す「ビッグデータ」が注目を集めています。大容量のデータ分析を行う上で重要なツールの一つである「OLAP」について、詳しく掘り下げていきます。
Acquia Liftとは
Acquia Lift(リフト)はAcquia社がSaaSとして提供する、コンテンツをパーソナライズするサービスです。
このサービスを使うことで、顧客の属性情報に合わせて、適切なコンテンツを提供することが出来ます。
適切なコンテンツを訴求することでサイト内の回遊性も高くなり、クリック率も向上しサイト訪問者に対して品質の高いサービスを提供することにつながります。
本コラムでは、Acquia Liftを使ってWebサイト上でコンテンツのパーソナライズをする場合に「実現できること」や、「導入までのステップ」について技術的な目線で紹介したいと思います。
何が出来るようになるのか?<実現できること>
コンテンツのパーソナライズする組み合わせ次第で方法は様々ですが、ここではいくつかの方法を具体例を使って紹介したいと思います。
ケース1.サイト訪問者の環境情報を使う
サイト訪問者のがサイトを参照している場所(国、地域など)、利用環境(ブラウザ、OSなど)といった情報でパーソナライズ設定が行えます。
例)PCで参照しているサイト訪問者にはコンテンツAを表示し、スマートフォンから参照しているサイト訪問者にはコンテンツBを表示する。
それ以外にも様々な指標があり、ユーザ情報として「初回訪問」や「最終訪問からの期間」といった指標も使えます。
例)初回のサイト訪問者にはコンテンツAを表示する。
もしくは、最終訪問からの1年たった場合にもコンテンツAを表示する。
※指標のなかで、AND条件やOR条件が使えるので、「A adn B」、「A or B or C」という設定によって柔軟なパーソナライズを実現します。
ケース2.サイト訪問者の会員属性情報を使う
Acquia Liftに会員の属性情報を連携させることで、よりターゲットを絞った適切なパーソナライズが出来ます。
例)会員属性情報の興味のあるカテゴリが「スポーツ」のサイト訪問者にはオリンピックの情報を表示し、「経済」のサイト訪問者には株価の情報を表示する。
興味のあるカテゴリ以外にも、Webサイトで持っている会員属性情報を連携することが出来るので、連携情報を工夫すれば、パーソナライゼーションの幅を広げることが可能です。
どうやって使うの?<導入までのステップ>
パーソナライゼーション行うまでステップは大きく3つです。
1.コンテンツの連携
Acquia Lift上でコンテンツのパーソナライゼーションを行うために、Acquia Liftにコンテンツを連携しておきます。
Acquiaから提供されるコンテンツ連携(ContentHub)の機能を連携して共有することが可能です。
2.セグメントの定義
「誰に対してパーソナライゼーションを行うのか」をセグメントとして定義します。
前述のケース2の例として、以下2つのセグメントを用意します。
- セグメント①:興味のあるカテゴリが「スポーツ」
- セグメント②:興味のあるカテゴリが「経済」
ここでは2つのセグメントですが、実際は必要な分セグメントを定義します。
3.キャンペーンの設定
「どのページで、どのセグメントに対してパーソナライゼーションするか」をキャンペーンとして定義します。
前述のケース2の例として、以下2つのキャンペーンを用意します。
キャンペーンの作成の際は、キャンペーンを行うページに対して行います。
- キャンペーン①:セグメント①に対してオリンピックの情報を表示する
- キャンペーン②:セグメント②に対して株価の情報を表示する
ここまで設定するとWebサイト上でのパーソナライゼーションが開始されます。
運用・分析
キャンペーンはいつでも有効/無効を指定でき、時間を指定することも可能です。
また、それぞれのキャンペーンがどれだけ表示されかや、その結果どれだけクリックされたのかという情報はAcquia Lift管理画面からダウンロードすることが可能なので、キャンペーンの効果測定データも取得出来ます。
Acquia Liftの機能を使ってWebサイトでのパーソナライゼーションを是非ご活用ください。