コラム
2023/05/16

AcquiaでのUTMパラメータの柔軟な利用について

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UTMパラメータとは

HeidiSQLとはWebサイトの利用状況把握やKPI達成のためには、ログの分析が必須となります。
昨今、多くのWebサイトにてログの分析のためにGoogle Analytics(以下、GA)が使用され、どのような流入経路があるか、どのページを改善すべきかなどの決定がされています。
このGAを用いて分析を行う際に、UTMパラメータが重要になるのです。

UTMパラメータとは、GAを使用したデータ分析をより正確に行うために使用するURLパラメータのことを呼びます。
例えば、「別のサイトに広告を付け、自分のサイトへの流入を増やしたい。」とした場合、ただ自サイトのURLを貼るだけでは、アクセスが1つあったという情報しか取れませんが、UTMパラメータを使用することで、「○○というサイトからアクセスがあった」という情報を取得することができます。

AcquiaとUTMパラメータ

UTMパラメータは、基本的には他サイトからの流入時のみに使用し、自サイトから自サイトへの遷移時には使用しないことが推奨されています。これは、自サイトから自サイトへの遷移にも関わらず、他サイトを表すUTMパラメータがついてしまった場合、不正確なログが発生してしまい、流入元の分析が出来なくなってしまうためです。

こういった操作を防ぐために、Acquiaでは自動的にUTMパラメータを除去する機能が備わっています。
(GAのログには他サイトからアクセスしたときのUTMパラメータの情報が記録されますが、その後のサイト内処理でGETなどによるUTMパラメータ取得ができなくなります。)

通常利用の場合はこちらで問題ございませんが、例えば「ユーザーが他サイト「ZZZ」から自サイトの画面Aにアクセスする時に、一度ログイン画面を表示してから画面Aを表示したい」という要望があったとします。
このような場合は、.htaccessでログイン画面にリダイレクトしてあげる方法がよくありますが、Acquiaではログイン画面を表示した時点でUTMパラメータが失われてしまうため、「「ZZZ」からログイン画面にアクセスした」というログと、「画面Aにアクセスがあった」というログのみが残ってしまいます。
本来であれば「「ZZZ」から画面Aにアクセスした」というログが欲しいと思いますので、この事象を回避する方法を記述します。

対応方法

htaccessにてリダイレクトをする時以下のように、削除されたパラメータを残すことをURLに明示的に記載することで、UTMパラメータを保持したままリダイレクト先の画面(上述の例の場合はログイン画面)を表示できます。

      https://(サイトドメイン)/(パス)?{HTTP:X-Acquia-Stripped-QUERY}
    

※{HTTP:X-Acquia-Stripped-QUERY}を付与しない場合、UTMパラメータが削除された状態でログイン画面が表示されます。

これでUTMパラメータをURLに持たせたままログイン画面を表示することができます。
あとはログイン画面の処理で、遷移先のURLにUTMパラメータを付与してあげればOKです。

まとめ

繰り返しになりますが、本来UTMパラメータは他サイトやメールに記載のリンクからサイトにアクセスした場合に使用して、流入元を特定することに使用されることが多いため、自サイト内でUTMパラメータを利用することは推奨されません。
ですが、どうしてもサイト内でUTMパラメータを使いたいという場合に、対応策があるということを記載いたしました。

以上。開発時にハマったお話でした。

WEBSASくん