Sitecoreバージョンアップに不安な方必見!計画の考え方を解説
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Sitecoreのバージョンアップ(アップグレード)はどんなタイミングから検討を始めて、どんなことをすればよいのか、悩んだり不安に思っている方、いらっしゃるのではないでしょうか?
そのような方向けに、Sitecoreのバージョンアップ計画の考え方を説明したいと思います。
Sitecore製品のライフサイクル
バージョンアップのタイミングを検討するために、まずは製品のライフサイクルを確認してみましょう。
Sitecoreは各バージョンごとに、3つのサポートフェーズが存在しています。
- メインストリームサポートフェーズ(製品の公開後、約3年間)
- 延長サポートフェーズ(製品の公開後、約6年間)
- 維持サポートフェーズ(製品の公開後、約8年間)
それぞれのサポート範囲の違いは下記ページに記載されています。詳細はこちらを確認ください。(ページの下の方には、バージョン毎のサポート期限も記載されています)
この中で特に重要なのが「セキュリティに関するアップデートおよび修正」の項目です。
維持サポートフェーズはこのサポート範囲外となってしまうので、セキュリティリスクを高めないためにも延長サポートフェーズ(製品の公開後、6年間)のうちにバージョンアップ完了を目指すのが、ベストプラクティスとなりそうですね。
Sitecoreバージョンアップの移行方法
次にSitecoreバージョンアップは、どのように行われるのかを考えてみましょう。
Sitecoreのバージョンアップでは、現行環境とは別に新バージョンの環境(サーバ群)を構築し、そこへシステム移行とデータ移行する形が一般的です。
これはSitecoreのバージョン毎に必要なOS・ミドルウェア(SQLServer等)のバージョンが定められており、バージョンアップ後はOSやミドルウェアの要求バージョンも変わるため、このような移行が必要となってます。
なお、各Sitecoreバージョンが要求するOSやミドルウェアのバージョンは、下記ページで確認できます。
Sitecoreバージョンアップの進め方
Sitecoreバージョンアップは、システム移行とデータ移行が必要なため、「本番環境のSiteocreをインストールしてから現在まで、どんなデータ・設定を追加・変更・削除したのか」を洗い出すことがとても重要です。
この洗い出しが不十分な場合、移行に漏れが生じたり、移行結果の検証が正しく行えなくなり、本番稼働後の障害原因となってしまうこともあります。
ですので、現行環境のデータ・設定を調査・解析し、これら変更点の洗い出しは重要な作業になりますが、構造が複雑で量も膨大なため、解析には慣れが必要かもしれません。
またカスタマイズ機能がバージョンアップにより動作しなくなる場合もあるため、この修正・動作確認だけでなく、全体的に動作するのかのテストも行っておきたいところです。
システム移行を伴うため、これを機に非機能要件を見直し(最新のセキュリティ要件・性能要件等へ対応)した上で、障害テストや性能テストを行えると良いでしょう。
Sitecoreバージョンアップの検討開始時期
では、いつ頃からSitecoreバージョンアップを考え始めればよいのでしょうか?
大規模サイトの場合、計画からリリースまで1年近く要することもあるため、できれば延長サポート終了の1年以上前には計画を開始したいところです。
ベンダ選定から行うのであれば、更に数ヵ月前倒しで動き始めたほうが良いでしょう。
ただし、実際にどの程度の期間が必要かは、移行するデータの種類と量、テンプレートやカスタマイズ機能のボリューム、どのようなSitecore機能を使っているのか、等に左右されます。
このためサイト規模に係わらず、早めにSitecoreに詳しいベンダへ相談することが無理のない計画を立てる近道かもしれません。
まとめ
Sitecoreバージョンアップ計画のポイントは、次の3点になります。
- 延長サポート(製品の公開後、6年間)のうちに、バージョンアップ完了を目指す。
- 延長サポート終了の1年以上前に、バージョンアップ計画を始める。
- バージョンアップの成功には、事前の調査・解析が重要。
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