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CMS

Sitecore技術情報(1)Sitecore9の製品構成と主な周辺ミドルウェア

2018/07/12公開
【コラム】CMSカテゴリ

今回よりコラム形式でSitecoreの技術情報を掲載していきますので、よろしくお願いします。

Sitecoreとは高機能なコンテンツ・マネジメント・システム(CMS)をベースに、各種デジタルマーケティング機能をも統合したWindowsベースのパッケージ製品になります。世界的にも広く利用されている製品であり、WEBSASでも複数の大規模サイト構築で採用された実績を持つ有力なCMSです。Sitecoreの特長はこちらのページにまとめられています。

このコラムではSitecore導入に必要となる知識や、非機能要求を満たすための留意事項を中心に解説していきますが、今回はSitecoreの製品構成と周辺ミドルウェアについて説明いたします。

  1. Sitecore9の製品構成と主な周辺ミドルウェア(1)
  2. Sitecoreにおけるサーバスケールの考え方(2)

Sitecoreの製品構成

Sitecoreは用途に応じて必要な機能を選択することが可能であり、大きく次の3製品に分類されます。各製品が提供する機能の詳細については、公式サイトをご参照ください。

製品毎に価格も異なるため、要求事項を検討した上で最適な製品を選択する必要があります。

製品名 略称 説明
Sitecore Experience Manager XM コンテンツ管理機能に特化した製品。CMSのみモードと呼ぶこともあります。
Sitecore Experience Platform XP XMにマーケティング機能をアドオンした製品になります。
Sitecore Experience Commerce XC PにECサイト向け機能をアドオンした製品になります。

Sitecoreの動作に必要な周辺ミドルウェア

Sitecoreは.NET Framework技術を利用して構築されているため、業務用途であればWindows Server系のOS上に構築する必要があります。

このため周辺ミドルウェアもIISやSQL Serverといった、Microsoft製品が多く採用されています。

サイトコア社が動作確認を行った主なミドルウェアのバージョンは、こちら で確認することが可能です。英語ですが表形式にまとめられており、読み易い構成になっています。

弊社ではSitecore 9の動作検証を行うための環境をスタンドアローン構成で構築しましたが、その時の主なソフトウェア構成を下表にまとめています。このコラムでは、以下の構成を前提として説明を進めていきます。

カテゴリ ソフトウェア名 補足説明
OS Windows Server 2016  
CMS Sitecore Experience Platform 9.0 update 1 執筆時の最新バージョン
Webサービス IIS 10  
データベース SQL Server 2016 sp1  
検索エンジン Solr 6.6.2  
その他 .NET Framework 4.7.1 ASP.NET MVCのバージョンは5.2
  Java Runtime Environment 1.8 Solr 6.6.2の動作要件に必要なため導入

次回予告

ここでは1台のサーバに各ソフトウェアを導入してスタンドアローン構成としましたが、商用環境(本番環境)では可用性を確保するためにも複数台のサーバに分散して構築することが多いと思います。

Sitecoreで可用性を高めるための考え方を次回より説明していきます。

Sitecoreの技術情報を発信させて頂く、手塚典男と申します。

よろしくお願いいたします。