Sitecore技術情報(1)Sitecore9の製品構成と主な周辺ミドルウェア
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- Sitecore9の製品構成と主な周辺ミドルウェア(1)
- Sitecoreにおけるサーバスケールの考え方(2)
今回よりコラム形式でSitecoreの技術情報を掲載していきますので、よろしくお願いします。
Sitecoreとは高機能なコンテンツ・マネジメント・システム(CMS)をベースに、各種デジタルマーケティング機能をも統合したWindowsベースのパッケージ製品になります。世界的にも広く利用されている製品であり、WEBSASでも複数の大規模サイト構築で採用された実績を持つ有力なCMSです。Sitecoreの特長はこちらのページにまとめられています。
このコラムではSitecore導入に必要となる知識や、非機能要求を満たすための留意事項を中心に解説していきますが、今回はSitecoreの製品構成と周辺ミドルウェアについて説明いたします。
Sitecoreの製品構成
Sitecoreは用途に応じて必要な機能を選択することが可能であり、大きく次の3製品に分類されます。各製品が提供する機能の詳細については、公式サイトをご参照ください。
製品毎に価格も異なるため、要求事項を検討した上で最適な製品を選択する必要があります。
製品名 | 略称 | 説明 |
---|---|---|
Sitecore Experience Manager | XM | コンテンツ管理機能に特化した製品。CMSのみモードと呼ぶこともあります。 |
Sitecore Experience Platform | XP | XMにマーケティング機能をアドオンした製品になります。 |
Sitecore Experience Commerce | XC | PにECサイト向け機能をアドオンした製品になります。 |
Sitecoreの動作に必要な周辺ミドルウェア
Sitecoreは.NET Framework技術を利用して構築されているため、業務用途であればWindows Server系のOS上に構築する必要があります。
このため周辺ミドルウェアもIISやSQL Serverといった、Microsoft製品が多く採用されています。
サイトコア社が動作確認を行った主なミドルウェアのバージョンは、こちら で確認することが可能です。英語ですが表形式にまとめられており、読み易い構成になっています。
弊社ではSitecore 9の動作検証を行うための環境をスタンドアローン構成で構築しましたが、その時の主なソフトウェア構成を下表にまとめています。このコラムでは、以下の構成を前提として説明を進めていきます。
カテゴリ | ソフトウェア名 | 補足説明 |
---|---|---|
OS | Windows Server 2016 | |
CMS | Sitecore Experience Platform 9.0 update 1 | 執筆時の最新バージョン |
Webサービス | IIS 10 | |
データベース | SQL Server 2016 sp1 | |
検索エンジン | Solr 6.6.2 | |
その他 | .NET Framework 4.7.1 | ASP.NET MVCのバージョンは5.2 |
Java Runtime Environment 1.8 | Solr 6.6.2の動作要件に必要なため導入 |
次回予告
ここでは1台のサーバに各ソフトウェアを導入してスタンドアローン構成としましたが、商用環境(本番環境)では可用性を確保するためにも複数台のサーバに分散して構築することが多いと思います。
Sitecoreで可用性を高めるための考え方を次回より説明していきます。
Sitecoreの技術情報を発信させて頂く、手塚典男と申します。
よろしくお願いいたします。