コラム
2018/02/20

スマホファーストって何?とりあえずスマホサイト作ればいいの?

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モバイルファーストとかスマホファーストってどういうこと?

まずはスマートフォンサイトを作ればいいってこと??

大統領のアメリカ・ファーストとか某知事のトミン・ファーストとか・・・

ナントカファーストってよく聞くけど、わかったようでよくわからないね!

新しいWebサイトを企画するとき、上司に「スマホファーストで!」と丸投げされたとき、Webサイトの企画・設計や運営に関わるWeb担当者や制作者は「モバイルファースト」や「スマホファースト」という言葉をどう捉えるべきでしょうか?

Webサイトを作るには、コストも、時間もかかり、そして作ったあとは運用も必要です。なるべく膨大なコストを無駄に費やさずにWebサイトの効果を最大化したいもの。

このコラムでは、Webサイトの戦略を立てるにあたり、モバイルファーストやスマホファーストといった流れをどう捉え、どう理解すべきか?について考えます。

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    「スマホファースト」というキャッチーな言葉の本当の意味

    「モバイルファーストで考えてるんで、とにかく今っぽくてかっこいいスマホサイトだけ提案してください。予算もあまりないので、PCサイトはあとで。」byお客様
    「スマホファースト?ひとまずPCサイトにスマホ向け変換ツール入れてスマートフォン対応しとけば?」 by上司

    まずスマホサイトを作ればよい、とにかくスマホ優先!ということではない

    とにかくキャッチーなモバイルファースト、スマホファースト、という言葉。

    これは、必ずしもスマートフォンサイトを先に作ればよい、スマートフォンユーザのみを優先したコンテンツ・機能を提供すればよい、ということを意味しているのではありません。

    ユーザがWebサイトを訪れる目的や状況は様々です。ユーザがどんな目的で、どんな状況で、Webサイトにどんなことを求めているのかによって、Webサイトとして取るべき対応は異なります。

    ユーザの行動を理解せずにスマートフォン向けコンテンツや機能を優先したり、スマートフォンユーザのみを重要視したりするのではなく、ユーザがWebサイトにアクセスする状況をよく理解し、PCユーザ・スマートフォンユーザに関わらず有益なコンテンツや機能を提供することが重要です。

    ユーザニーズによっては、PCユーザ向けのコンテンツや機能もスマートフォンユーザと同様に重要であり得るということも同時に理解しておく必要があります。

    スマホファースト=ユーザファースト(ユーザ中心)であること

    ユーザのことを知り、ユーザの行動を理解し、ユーザの求めていることに対して最適な答えを提供することが、本当の意味でのスマホファーストです。

    つまり、スマホファーストとは、ユーザファースト(ユーザ中心)でWebサイトを設計した結果、スマートフォンユーザにフレンドリーなサイトができあがることと捉えるべきであると言えます。

    変化するインターネット環境の中で「スマホファースト」をどう考えるか

    モバイルファーストという考え方が生まれたのは、スマートフォン、タブレットなどのモバイル端末でのインターネットアクセスが増えたことが背景にあります。 今では、PCからのアクセスよりもモバイル端末からのアクセスが上回るようなWebサイトも少なくありません。

    その中でも特にスマートフォンの保有率、利用率が急速に上がり、スマートフォンユーザがWebサイトにとって重要な位置づけとなったことが、スマホファーストという言葉につながる背景です。

    図1 情報通信端末の世帯保有率の推移
    図1 情報通信端末の世帯保有率の推移
    図2 インターネット利用端末の種類
    図2 インターネット利用端末の種類

    出典:総務省 平成29年版 情報通信白書

    環境変化とともに多様化・複雑化するユーザの利用シーン

    環境変化とともに多様化・複雑化するユーザの利用シーン

    インターネット環境やデバイスの変化に伴い、Webサイトを訪れるユーザの利用シーンは、多様化・複雑化しています。

    家やオフィスではPC、外出時は携帯端末を利用する、というような決まった利用シーンではなく、家やオフィス、外出先や旅行先などの様々な場所で、移動中や待ち時間などの様々な時間に、様々な端末を使ってインターネットにアクセスするようになりました。

    今はPCやスマートフォンがインターネット利用デバイスの多数を占めていますが、5年後、10年後も同じ状況であるかはわかりません。まったく新しいデバイスが取って代わる可能性ももちろんあります。同時にユーザの利用シーンも変化してゆくと考えられます。

    デバイスファーストではなくユーザファースト

    環境が変化し、ユーザの利用デバイスや利用シーンが変化する中で、Webサイトはユーザに何を提供し、ユーザのニーズにどう対応していけばよいのでしょうか。

    前述した通り、スマホファーストはユーザのことを知り、ユーザの行動を理解し、ユーザの求めていることに対して最適な答えを提供することに意味があります。ユーザの利用デバイスや利用シーンが変化しても、そのスタンスに変わりはありません。

    多様化する利用シーンを理解し、ユーザの行動を理解することで、デバイスファーストではなくユーザファースト(ユーザ中心)のWebサイトを提供していきたいですね。

    まとめ

    • スマートフォン最優先(デバイスファースト)=スマホファーストではない
    • ユーザのことを知り、ユーザの行動を理解し、ユーザの求めていることに対して最適な答えを提供=ユーザファースト(ユーザ中心)でWebサイトの効果をアップ!

    スマートフォンサイトを作るだけではなく、ユーザファースト、つまりおもてなしってことなんだね。

    利用シーンやユーザの行動を理解するってどういうことかよくわからないけど、また次回!