Drupal9へのアップグレード ①
- CMS
Drupal9がリリースされたことにより、Drupal8は2021年11月にサポートが終了されます。
今までDrupal8で運用していたサイトではdrupal9へのアップグレードが必要になります。
今回はDrupal8からDrupal9へのアップグレードについて記載します。
- Drupal9へのアップグレード ①
- Drupal9へのアップグレード ②
作業の大まかな流れは以下になります。
- 既存サイトのDB/ファイル群のバックアップ
- 拡張モジュール/テーマ、カスタムモジュール/テーマのDrupal9対応
- Drupal Core のバージョン9へのアップグレード
1. 既存サイトのDB/ファイル群のバックアップ
バージョンアップに失敗した場合を考慮し、バージョンアップ前のDBおよびファイル群をバックアップしておきます。
ファイルはdocroot配下をバックアップしておきます。
2. 拡張モジュール/テーマ、カスタムモジュール/テーマのDrupal9対応
追加した拡張モジュールやテーマはDrupal9に対応したバージョンにアップグレードします。
また、自前で開発したモジュールやテーマにおいてもDrupal9に対応したコードに修正する必要があります。
この作業については次回説明したいと思います。
https://www.drupal.org/docs/updating-drupal/how-to-prepare-your-drupal-7-or-8-site-for-drupal-9/deprecation-checking-and
3. Drupal Core のバージョン9へのアップグレード
※以下を参考にしています。
https://www.drupal.org/docs/upgrading-drupal/upgrading-from-drupal-8-to-drupal-9-or-later
今回紹介するのはcomposerを使ってのDrupal.8.9からDrupal9へのアップグレード手順になります。
最もシンプルな状態のDrupalサイト(インストール直後)を使って、アップグレードを行っていきます。
①ファイルとディレクトリの権限を変更(権限を追加)
docrootに移動し、以下を実行する。
chmod 777 ./sites/default
chmod 666 ./sites/default/*settings.php
chmod 666 ./sites/default/*services.yml
②core-recommendedパッケージとcore-composer-scaffoldパッケージのバージョンを指定します。
composer require drupal/core-recommended:^9.0.6 drupal/core-composer-scaffold:^9.0.6 drupal/core-project-message:^9.0.6 --update-with-dependencies --no-update
※「9.0.6」はアップグレードしたいバージョンを指定します。
③更新処理の実行
composer update

④ファイルとディレクトリの権限を変更(元に戻す)
chmod 755 ./sites/default
chmod 644 ./sites/default/*settings.php
chmod 644 ./sites/default/*services.yml
⑤webサイトにアクセスし、DBを更新する。
[domain]/update.php

画面下部の「継続」ボタンをクリックします。
画面上の「保留中のアップデートを適用する」ボタンをクリックします。

これでバージョンアップの完了です。
Drupal Coreのアップグレードは簡単に行えるようになっています。
次回はDrupal Coreのアップグレードの前処理として必要な、拡張モジュール/テーマのアップグレードについて記載します。