Sitecore(サイトコア)とは?特徴や主な機能、メリット・デメリットについて解説
- CMS

目次
サイトコアとは

サイトコア社について
サイトコア社は世界に32の事業所を構えており、日本にそのうちの1社があります。さまざまなデジタルエクスペリエンス支援を行っており、独自の魅力を持ったCMSを提供しています。
たとえば2022年には、「Sitecore Experience Manager(XM)Cloud」という、ヘッドレスCMSのサービスの日本での提供を開始しました。ヘッドレスCMSとは、フロントエンド開発の機能を持たない、バックエンド開発機能のみのCMSのことです。Sitecore XM Cloudは、従来のヘッドレスCMSと異なり「見たまま編集」という直感的にWebページを編集できる機能がついており、HTMLを知らないユーザーでも操作しやすくなっています。
CMSとしてのサイトコア
サイトコアはWebマーケティングやセキュリティ対策なども行える、高機能のCMSです。
サイトコアのCMSでは、管理型クラウド、自己管理型クラウド、オンプレミス導入の3種類から選ぶことができます。クラウド上で運用できるものと、自社サーバーにインストールしてから使用するオンプレミスのものから選べます。大規模なWebサイトにも対応可能で、ベンダーのサポートも受けられます。
サイトコアの主な機能
サイトコアの主な機能を説明します。CMSを導入する際は、それぞれどの機能が自社に必要かを考えておくことが大切です。サイトコアの機能にはコンテンツ管理機能、マーケティング機能があります。
コンテンツ管理の効率化
規模の大きいWebサイトの運用では、サイトの管理が煩雑になりがちです。サイトコアでは以下のような機能を用いてコンテンツ管理を円滑にできます。
エディターの選択
サイトコアでは、運用担当者のレベルに合わせてエディターを選択できます。初心者向けの「エクスペリエンスエディター」はWeb画面を触るような感覚でページ内のコンテンツを操作できるエディターです。一方、「コンテンツエディター」は従来のCMSと似た画面になっています。
ワークフローの管理
コンテンツを制作する時は、作成、編集、承認、公開と一連のプロセスを踏む必要があります。サイトコアではそれぞれのコンテンツに「下書き」「公開待ち」などのステータスをつけ、チームで進行状況を共有できます。ワークフローはチームやプロジェクトごとにカスタマイズ可能です。
デジタルアセット管理機能(DAM)
デジタルアセット管理機能(DAM)を利用すると、画像などのデータにタグ付けやカテゴライズができるメタ情報を付与して管理できます。これにより、デジタルデータの管理・検索の負担を減らします。
充実したマーケティング・パーソナライズ機能
サイトコアのマーケティング機能を活用することで、ユーザーのニーズに合ったコンテンツを案内できます。たとえば以下のような機能があります。
顧客データの管理・活用
サイトコアでは個人単位のアクセス解析を行い、パーソナライズをすることが可能です。顧客データは1st Party Cookieで管理でき、現在問題視されている3rd Party Cookieが不要です。
メール配信機能
Sitecore send というメール配信システムは、パーソナライズ化されたメールをAIによって自動作成します。Webページのように自由に見た目をカスタマイズできるHTMLメールも、ノーコードで作成可能です。
EC機能
製品情報やオーダーを管理できるOrder CloudというEC機能があります。さらにSitecore DisvcoverというEC専用のパーソナライズ機能を利用することで、AIを活用して顧客への商品の案内を最適化できます。
セキュリティ機能
サイトコアを利用するユーザーアカウントに、会社の部署、職種などの役割を設定し、役割ごとに操作権限を与えることが可能です。操作できる箇所を制限することで、セキュリティを向上させ、誤った操作を防げます。コンテンツの編集や削除など細かいアクセス権限の設定が可能なので、一部のワークフローを外部に委託する場合も安心です。また、セキュリティ認証を行った場合の記録は全て保存されます。
拡張性
サイトコアでは、他システムとの連携や、外部データベースとの結合ができます。たとえば顧客とのコミュニケーションを補助するCRMや、営業活動を効率化するSFAなどと連携することで、より効率的なマーケティングが可能です。SalesforceやDynamics CRであれば、無償のモジュールが用意されています。
グローバル対応
サイトコアは管理画面が多言語に対応しており、各国で編集作業を行えます。また同一のテンプレートで多言語のコンテンツを制作可能です。
サイトコアを使うメリット・デメリット

サイトコアのメリット
サイトコアのメリットは以下の通りです。
Webマーケティングに関する多くの機能がついている
サイトコアを使うと、コンテンツの管理にとどまらず、さまざまなマーケティング施策を行えます。ユーザーの行動を分析し、最適なコンテンツを勧めるため、ユーザーの満足度向上に繋がります。
運用の負担を軽減できる
サイトコアではデータの管理からマーケティングでの活用まで一元的な管理が可能なため、Webサイト運用の負担を減らせます。さらにチームやプロジェクトごとにワークフローをカスタマイズできるので、社内でコミュニケーションをとりながら、スムーズにサイト管理ができます。
標準機能で柔軟な対応が可能
サイトコアはセキュリティ対策や多言語への対応、複数エディターなど、高度な機能が標準機能として備えられています。大規模サイトでは運用メンバーや利用ユーザーが増え、柔軟な対応が求められるため、これらの機能が役立ちます。
サイトコアのデメリット
サイトコアのデメリットは以下の通りです。
費用がかかる
WordPressやDrupalなど、オープンソースのCMSとは異なり、サイトコアは有償のCMSです。利用にはライセンス費用と構築費用がかかります。
ライセンス費用は、どの機能を利用するか、サイトの訪問者数、CMSにアクセスするユーザー数などで価格が変動します。また構築費用についても、サイトの規模や必要な機能の数など、さまざまな見積もり項目があります。
場合によって価格は異なるため、具体的な費用を知りたい場合は見積もりをとりましょう。
構築に時間がかかる
サイトコアは高機能なので、サイト構築の際に設定する内容が多いです。そのため、構築に時間がかかります。さらに、利用ユーザーがそれぞれの機能の使い方の学習をする必要もあります。
ベンダーの対応力に差がある
インターネット上で簡単に情報を得られるオープンソースのCMSとは異なり、サイトコアを利用するにはベンダーのノウハウに頼らざるを得ません。ベンダー選びは慎重に行いましょう。
その他のCMS

Word Press
WordPressは無料で使えるオープンソース型のCMSです。WordPressは、使いやすさ、柔軟性、コストパフォーマンスを重視する中小企業や個人のプロジェクトに適しています。
WIX
WIXはクラウド型のCMSです。クラウド型のCMSはインターネット経由で利用できるので、サーバーが要りません。パッケージ型より初期費用が抑えられ、導入の手間を減らせます。
メリットは無料プランで使い勝手を試せること、公式サポートがあること 、操作がわかりやすいことなどが挙げられます。
一方で、WIXはテンプレートの途中変更ができません。変更したい場合はサイトを1から作り直す必要があります。その他、プラグインが限られていて機能が制限されること、バックアップが取れないことなどがデメリットとして考えられます。
Drupal
Drupalはオープンソース型のCMSで、トヨタ、LUSHなど有名企業のサイトでも利用されています。100近い多言語に対応しており、セキュリティ対策も行われています。シンプルなWebサイトであれば標準機能のみでの構築が可能です。
Drupalはそのオープンソースの性質と強力なカスタマイズ性で、広範なプロジェクトや組織に適しており、特に高度なセキュリティとスケーラビリティが求められる場合に優れた選択肢となります。
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EBSASはSCSKが運用するWEBフルラインサービスです。SCSKとサイトコア株式会社はパートナー契約を結んでおり、デジタルマーケティングに課題を感じている企業に対し、サイトコアの高度な機能性を活用して強力な支援を行っています。
またSCSKには、世界各国の顧客のITシステム・ネットワークのサポート実績があります。
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