コラム
2022/07/01

業務データを管理する、データウェアハウス(DWH)とは

  • コンサルティング

はじめに

業務データを管理する、データウェアハウス(DWH)とは 業務データをどうやって管理しようか迷っている方はいませんか?データの管理はなかなか難しいものですが、しっかりしておかないと業務にも支障がでてしまいます。今回はデータ管理に役立つデータウェアハウスに関して、詳しい情報をご紹介します。

データウェアハウスとは一体何なのか

みなさんは、データウェアハウスというものをご存知ですか?ビッグデータが扱われる事が多くなり、このデータウェアハウスという言葉を良く耳にするようになりました。データウェアハウスはDWHと呼ばれる事もあります。これは、簡単に言うと大量のデータを格納するシステムの事です。たくさんの情報をサーバーにまとめ、データベースとして活用できます。

一般的に使われているデータベースとの違いは何?

なぜこのデータウェアハウスが普及してきたのかですが、まずは一般的なデータベースとの違いを把握しておく必要があります。
普通のデータベースは、処理速度や保存容量の問題から、今現在の業務に必要なデータのみを格納・保存をし、すぐに使える状態にしてある事が多く、業務上の必要期間が過ぎたデータは削除するという使い方が一般的です。ビジネス業務などで使われる場合は、必要とされるサイクルが月ごとや年ごとなど予め決められていることが多いので、そのサイクルに従ってデータを利用・保存するという使われ方になります。
データウェアハウスの場合は、データの倉庫としての役割で使われる事が多いです。情報を時系列に保管し、現在は使っていない過去の情報まで格納しておくという役割があります。
また、分析に最適化されているかどうかというのも、大きな違いの一つです。システムによってデータの持ち方も変わり、それを別のシステムへ移動させるのは大きな負荷がかかります。時間をかけてデータを統合したとしても、その集計や分析に時間が掛かってしまい、これもコンピューターに大きな負担をかけてしまいます。データウェアハウスなら、分析に最適化がされているため、スムーズにデータの分析ができ、本来の業務である会計などの処理が楽にできるというわけです。

データウェアハウスにはどんな事に使える?

データウェアハウスは様々な用途で利用されていますが、特に多いのがPOSシステムのデータ分析です。小売店などでは、毎日何百何千もの商品が販売され、レジにて入力された販売データが蓄積されています。膨大なデータになるので、データウェアハウスはPOSデータの蓄積と分析に適しているというわけです。
小売店などでバイヤーが商品を仕入れる時、担当者は顧客の動向に合わせて仕入れをする事になります。その際データを分析する必要がありますが、一般的な管理システムのデータベースからデータを取り出し、エクセルなどで加工して分析するのでは、膨大な時間が掛かってしまいます。商品の仕入れは、タイムリーな判断が必要不可欠になるので、これでは業務が上手く進みません。そこでデータウェアハウスの出番です。データウェアハウスなら、数年分のデータが蓄積でき、瞬時に分析し結果を見る事ができます。これにより、業務をスピーディーに効率よく行う事が可能です。
他にもデータウェアハウスに保存された膨大なデータの中から、通常の販売データと違う部分を発見し瞬時に対策をしたり、顧客や地域のデータからマーケティング戦略を立てたりする事もできるでしょう。この様なマーケティング上の課題を抱えている場合には、一般的なデータベースからデータウェアハウスに乗り換える事で、様々なメリットを得る事ができます。

顧客データを最大限活用するためのデータウェアハウス

小売店などで、顧客データを最大限活用するためにも、データウェアハウスは非常に役立ちます。データウェアハウスは、あらかじめ目的を設定しておけば、そのデータを集約し集計や分析をする事ができます。スピード経営に役立つという事で、ビジネスインテリジェンスの分野でも利用されている程です。これを上手く利用すれば、顧客離反の阻止や顧客を繋ぎ止めるためのマーケティングにも活用できます。

データウェアハウスは進化している

データウェアハウスが登場し始めた頃は、まだまだその活用法が確立されておらず、レポーティングツールとして活用するくらいにしか使われていませんでした。そのため、データウェアハウスは少数ユーザーのためのツールと言われていました。しかし、テクノロジーが進化し、データウェアハウスは様々な用途に使われるようになっています。分析や予測、運用などにも使われるようになり、アクティブウェアハウジングという概念にまで発展。常に変化する業務の中で、戦略決定にまで利用されるようになったほどです。データウェアハウスを導入する企業も増え、BIとして役立つツールになってきています。

データウェアハウスを活用して業務を効率的に行おう!

このように、データウェアハウスは様々なデータを統合し、業務に活かす事ができる最適なツールとなっています。大量なデータをいかに管理するかというのは、業務を効率的に進めるためにも重要な要素です。数年分の顧客データを保存しておいて、それを分析しマーケティングに活かすような使い方もできます。データ管理の事で悩んでいるなら、みなさんもデータウェアハウスを導入して、活用してみてはいかがでしょうか