コラム
2021/11/17

優良顧客の定義と具体的なアプローチ方法

  • コンサルティング

はじめに

優良顧客の定義と具体的なアプローチ方法 マーケティングをする上で、ぜひ押さえておきたいのが優良顧客へのアプローチ法です。売上の大部分を占めるといわれる優良顧客の消費は、企業の経営にもダイレクトに影響します。ここでは、優良顧客の定義やアプローチすべき理由、具体的な方法などについてご紹介していきます。

優良顧客って具体的にはどんなカスタマーのこと?

優良顧客に該当するカスタマーの条件には、分析する状況や対象によってさまざまなバリエーションがあります。優良顧客になりやすいのは、頻繁に商品を購入しているカスタマーです。1回に大量の商品を購入しているという場合も、優良顧客になる可能性があります。ちなみに今回の解説は、イタリアの経済学者、ヴィルフレト・パレートのパレートの法則をベースに優良顧客を定義づけています。このパレートの法則に当てはめて考えた場合、優良顧客は売上の8割以上を創出するカスタマーになります。カスタマー全体の約2割を占めているのが、このような優良顧客のカスタマーです。優良顧客は、ショップや各サービスでもロイヤルカスタマーとして扱われるケースが多いです。このような顧客は概してリピート率が高く、広告宣伝費などのPRのコストが何らかの形でプラスに働くケースが少なくありません。したがって、売上をアップする上でも重要な役割を担っているカスタマーといえるでしょう。

優良顧客にアプローチすべきなのはなぜ?

マーケティングを効率よく進めて結果を出すためには、顧客のタイプに合わせてアプローチをするのが現実的な方法です。企業から見た場合、顧客のすべては、一定の条件にそってカテゴリー分けをすることが可能で、消費行動を元に、段階別にレベルを分けて分類ができます。カスタマーには、以下のようなさまざまなタイプがあります。

  • 見込み客
  • 初めてサービスを利用したカスタマー
  • リピーター
  • 一定金額以上購入しているカスタマー

このようにタイプの分かれるカスタマーに、終始同じスタイルでアプローチを行うのはあまり現実的ではありません。ニーズを満たさない見当違いのアプローチをしてしまうと、収益が上がらない可能性も出てくるため要注意です。カスタマーをしっかりとカテゴリー分けしてから、それぞれの段階に応じた販促活動やマーケティングを実施すれば、利益を最大化することができます。優良顧客に適材適所のアプローチをすると、売上がグンと上がる可能性も出てきます。優良顧客は売上の8割以上を占めますので、販促活動やマーケティングが功を奏せば、予想以上の好成績をおさめることができるでしょう。

アプローチの具体的な方法は?

優良顧客に効果的なアプローチをする上では、まず自社のカスタマーの中から優良顧客をピックアップする必要があります。一般的な優良顧客の条件として挙げられるのが、次の3つです。

  • 購入する頻度が多い
  • これまでに購入した金額が高額
  • 直近に購入した履歴がある

ただ、これらの条件だけで優良顧客の絞り込みをするのは少し難しいでしょう。このような優良顧客を可視化するために活用されているのが、デシル分析やRFM分析などの顧客分析手法です。デシル分析は、カスタマーを10のカテゴリーに分けて考えるのが1つの特徴です。ちなみに、「10等分」をラテン語で表したのが「デシル」です。この分析法では、カスタマーを購入額が高い順に並べて、10のカテゴリーに分けていきます。各カテゴリーのカスタマーの購入額を合計し、カスタマー全員の購入額の何パーセントを占めているかを調べる分析法です。

RFM分析では、3つの指標を用いて分析します。カスタマーを、最後に購入した日(recency)、購入の頻度(frequency)、購入した金額(monetary)で分けて、それぞれの指標の値が高い順からランクをつけていくのが特徴です。値の高いカテゴリーに入っているカスタマーは、優良顧客だと判断できます。REMは、recency、frequency、monetaryの頭文字です。

このような分析法を使って優良顧客を見つけ出すことが、アプローチをするための第1歩にです。自社に合った分析法を選んで、優良顧客を絞り込んでいきましょう。

 

優良顧客を見極め、結果のでるアプローチをしよう!

優良顧客へのアプローチは、企業の売上をアップする上でも1つの戦略になってきます。全カスタマーの2割という比較的少ない割合でありながらも、優良顧客は売上の8割以上を担っている大切なカスタマーです。このような優良顧客をデシル分析やRFM分析で絞り込むことは、最大の利益を目指す上でも大きな意味があるでしょう。また、優良顧客をさらに拡大していく方法を考えることも大切です。優良顧客は、口コミやレビューなどを通じて商品についての感想や意見を発信するケースも多く、他のカスタマーへの影響力が予想以上に大きいです。SNSへの投稿なども目立ち、企業のサービスに深く関わってくる可能性があります。カスタマーの絞り込みを正確に行うことはもちろんですが、どうすれば優良顧客を囲い込み、育てていけるかを考えましょう。具体的な課題を見つけることが重要です。

優良顧客を育てていく上で必要な機能を「WEBSAS」では提供しています。詳細についてはサイト(https://websas.jp/)にて説明していますので、ぜひご確認ください。