会員制サイトで顧客ロイヤリティ、LTV向上を実現! ~ Sitecoreによる構築のポイント ~
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サイトに訪れて頂いているお客様に対して、ロイヤリティ向上やLTV向上のため継続的な関係を構築したいというお悩みはございませんでしょうか?
今回は、解決手段の一つとして会員制サイトの構築による会員限定コンテンツや特典の提供、顧客情報によるパーソナライズされた情報の提示をSitecoreで実現する方法をご紹介したいと思います。
会員制サイト構築で実現できること
通常のサイトではなく会員制サイトを構築することで、以下を実現することができます。
1. 限定コンテンツの提供
非会員には公開されていない独占的なコンテンツを提供することができます。会員のみがアクセスできる特別な情報や特典を提供することで、会員のロイヤリティを高めたり、継続的な関与を促すことができます。
2. 会員の情報収集
登録したユーザーの情報を収集することができます。会員の嗜好や行動パターンを把握し、より個別化されたサービスを提供するための基盤となります。
3. 会員情報によるコンテンツ最適化
会員に対してよりパーソナライズされたサービスや特典を提供することで、顧客との関係を強化することができます。会員特典や会員限定イベントなどを通じて、顧客へ価値を提供しエンゲージメントを高めることができます。
会員制サイトに必要となる機能は?
会員制サイトを構築する上で必要となる主な機能を以下にあげます。
1. ユーザー登録
新規ユーザーがアカウントを作成し、会員になるための登録機能が必要です。ユーザー名やパスワードの設定、メールアドレスの確認などが含まれます。
2. ログイン/ログアウト
登録済みユーザーがアカウントにログインしたり、ログアウトするための機能です。セキュリティのためには、適切な認証手段(パスワード、二要素認証など)を用いることが望ましいです。
3. ユーザープロフィール
各ユーザーの個別情報や設定を管理するための機能です。ユーザーがプロフィール情報を編集できるようにします。ユーザ登録後のメールアドレス変更やパスワード変更機能なども含まれます。
4. コンテンツ制限
会員制サイトでは、一部のコンテンツや機能を会員にのみ提供することがあります。会員の権限を管理し、非会員へのアクセス制限を実装する必要があります。
5. パーソナライズ
ユーザー情報に合わせて、お勧めコンテンツの提供や会員属性に応じた利用できるサービスや会員ランクにおける特典の出し分けを提供する機能が必要となります。
Siteocreによる会員制サイトの構築
Sitecoreを用いることで、サイトコンテンツの管理だけでなく、会員制サイトに必要な上記の機能を実現することが可能です。
具体的に利用するSitecoreの機能について触れていきましょう。
①ユーザー登録、ログイン/ログアウト
Sitecore標準のユーザ管理機能を利用することができます。ユーザ管理機能はSitecore管理画面にアクセスできるユーザ(ここでのユーザはコンテンツの作成、編集、公開承認をするサイト運営担当者)やユーザの利用できる機能を制限することに用いられる機能ですが、ドメインを追加することで、一般ユーザがアクセス可能なサイト側のユーザ情報も管理することができるようになります。
ログインIDとしてはメールアドレスや個別のIDが利用可能で、パスワードも暗号化されており、復号できない状態で管理されているため、セキュリティが高い状態で管理することができます。
なお、外部の認証機構と連携する場合は、Sitecore Identity Serverを利用することで実現可能です。
②ユーザープロフィール
Sitecoreではユーザの情報(住所、生年月日、家族構成、趣味嗜好など)をユーザプロファイルという仕組みで管理することができます。ユーザプロファイルで管理できる項目は任意に追加することができ、これらの追加した情報は前述のユーザマネージャーで会員情報として閲覧することが可能です。
ただし、複雑な情報項目を持ちたい場合や他システムとの連携を重視する場合はスクラッチDBを作成しSitecoreのプロファイル情報と紐づけて外出しの機能として追加することで柔軟性を持たせた開発をすることも可能です。
③コンテンツ制限、パーソナライズ
Sitecoreではサイトコンテンツを階層構造で管理しています。この階層構造に対してどのユーザであればコンテンツの閲覧が可能か設定することでサイト上で閲覧できるコンテンツを制御することができます。この機能を利用することで会員、非会員でのコンテンツ閲覧の制御や会員ランクがある場合は上位のランクの閲覧できる特典など制御するが可能となります。
また、Sitecoreではユーザ情報を元にサイト上のコンテンツをパーソナライズすることが可能です。これにより訪れているユーザひとりひとりの情報に合わせて、お勧めの情報を適切に提示することができ、サイト訪問率やアクティブユーザの増加、CVRの増加につながります。
なお、標準のパーソナライズで利用する想定のユーザ情報はユーザプロファイルに持つ必要がございます。
会員制サイト構築時の注意点
キャッシュを利用している場合は適用箇所を気をつける
サイト応答を早めるためにキャッシュを利用している場合は注意が必要となります。
具体的には会員情報を表示するマイページや会員毎の行動履歴などによりにおすすめコンテンツを出し分けしているページでキャッシュを有効化してしまうと誤った情報が表示される可能があるため、このようなページを作成する場合はキャッシュ設定をOFFにすることをおすすめします。
認証時のサーバ負荷を想定したサイジングを実施する
Sitecore XPではユーザ毎の行動情報を記録するため、ページアクセス時にxConnectサーバーへの通信が発生します。
特に認証時にはユーザを特定したりユーザデータを取得するためにxConnectサーバへの通信が発生するために、アクティブな会員数や想定PV等を踏まえたサーバサイジングをするよう注意しましょう。
まとめ
会員制サイトの構築のメリットや必要な機能、それらをSitecoreで実現する方法について紹介させて頂きました。
CMSによってはユーザ管理や認証機能(ログイン等の制御)が備わっていないケースもあります。この場合は他のソリューションと組み合わせて会員制サイトを構築することになります。
一方、Sitecoreであれば、Sitecoreのみで会員制サイトを実現することが可能です。
Sitecoreを利用しているがコンテンツ公開しか行っていない、会員制サイトは魅力的だが今のCMSでは対応できないなどお困り事が有りましたら、SCSKのWEBSASにお問い合わせください。
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