Sitecoreでサイトガバナンスを強化!ワークフロー機能をご紹介
- CMS
ウェブサイトを運営するうえでは、承認を得たコンテンツのみを本番公開するなどサイトガバナンスを効かせることが重要です。
Sitecoreのワークフロー機能はコンテンツ管理プロセスを統制し、品質管理や承認プロセスをスムーズに実行するための機能です。
本記事では、Sitecoreのワークフロー機能の主な特徴と設計のポイントについてご紹介します。
ワークフロー機能とは?
ワークフロー機能は、コンテンツの作成、編集、承認、公開などの一連のプロセスを制御するための機能です。
ワークフローを構成する4つの主要な要素「状態」「コマンド」「アクション」「ロール」に焦点を当ててご説明します。
状態
状態はコンテンツがどのステップにあるのかを示します。
例えば、「下書き」「承認待ち」「公開待ち」などの状態があります。
標準で設定されている状態以外に、貴社のコンテンツ管理業務に合わせてオリジナルの状態を設定することも可能です。
- 状態の設定例
No | 状態 | コンテンツが公開されるサイト | 状態の内容 |
---|---|---|---|
1 | 下書き | 無し | 編集者がアイテムを作成・編集中の状態 |
2 | テスト公開 | ステージングサイト※ | 承認者の公開承認を待っている状態 |
3 | 本番公開 | 本番サイト | 本番サイトに公開されている状態 |
- ※公開前のコンテンツ確認用サイト。標準では用意されていない機能だが、管理画面のアカウントがなくても担当者がコンテンツを確認できるようにするために作成することが多い。
コマンド
コマンドは、コンテンツをあるワークフロー状態から別のワークフロー状態に移動する処理を指します。
例えば、「承認依頼」「公開依頼」「公開」などのコマンドを定義できます。
これらのコマンドはSitecore管理画面の「ワークボックス」画面にてボタンをクリックすることで実行できます。
画面のイメージは以下の公式ドキュメントをご参照ください。
アクション
コンテンツが特定のワークフロー状態にあるとき、または特定のワークフローコマンドが実行されたときに、コンテンツに対して自動的に実行される処理をアクションとして定義します。
例えば、以下のようなアクション設定が可能です。
- コンテンツが公開依頼状態になった時に、公開担当者に対してメールで通知を送る。
- コンテンツが公開状態になった時に、コンテンツを本番サイトに公開する。
ロール
ロールとは、Sitecore上の「役割・役職」のようなイメージで、必要に応じて自由に作成することができます。
Sitecoreではロールに対して各種処理の操作権限を割り当てます。
そして、ユーザーアカウントは何れかのロールに所属し自身が所属するロールに許可された操作を行うことができます。
特定のロールに対して、どのワークフローのどの状態においてどのコマンドを実行できるかといった設定することができ、きめ細やかな権限管理が行えます。
ロールについては、以下の記事でもご紹介していますので詳しく知りたい方は是非ご覧ください。
ワークフロー設計のポイント
ワークフロー設計のポイントをご紹介します。
前提として、Sitecoreのワークフローはコンテンツのテンプレートに対して適用します。
また、ユーザーは何れかのロールに所属します。
それを踏まえたうえで、特定コンテンツの制作を制作会社に委託する場合の設計例を示します。
テンプレートAのコンテンツに限定して、制作会社が下書き作成・テスト公開までを行うことができ、本番公開は行えないようにしたい場合は以下の図のような設計とします。
以下の点に留意して、テンプレート・ワークフロー・ロール・ユーザーアカウントの設計を行うことで業務フローに即した権限管理、コンテンツ作成管理が可能になります。
- ①関係者が異なるコンテンツ毎にコンテンツのテンプレートを定義
- ②テンプレート毎にワークフローを定義(状態、コマンド、アクションを設定)
- ③ロール毎に各ワークフローの操作権限を定義
- ④ユーザー毎に適切なロールを割り当てる
まとめ
Sitecoreのワークフロー機能はコンテンツ管理プロセスを統制し、品質管理や承認プロセスをスムーズに実行するための重要な機能です。
ワークフロー内のステップ、承認経路、承認権限は柔軟にカスタマイズすることができます。
業務フローを見据えて、テンプレート・ワークフロー・ロール・ユーザーの設計を行うことがワークフローを有効に活用するためのポイントです。
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