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CMSを徹底比較!目的別におすすめのCMSも紹介

2019/04/19公開
CMSを徹底比較!目的別におすすめのCMSも紹介

CMSでできること

CMSとは、HTML/CSSといった特別なコード知識を必要としなくても、誰でも簡単に記事や情報を追加・編集できるシステムのことです。CMSにはさまざまな機能がありますが、大まかに3つの特徴を見てみましょう。

Webサイトの更新が簡単にできる

CMSのいちばんの特徴といえるのが、「誰でも簡単にWebサイトの運用・管理ができる」ことです。

これまでのWebサイト運用・管理では、HTML/SSといった特別なコード知識が必要でした。たった1記事増やすだけでも、コード知識のある専門職でないとまず対応できなかったのです。

CMSでは、Webの知識がない社員でも簡易なマニュアルをもとに、すぐに記事を公開したり編集したりできます。さらに一定期間学べば、運用・管理をひとりでこなすことも可能でしょう。

管理や運用にかかるコストを抑えることができる

「管理や運用にかかるコストを抑えることが可能」なのもCMSならではです。

本来、Webサイトの運用・管理には専門のスタッフを配置する必要があり、少なくともひとり分の人件費がかかっていました。専門スキルが必要なため、一般的な社員と比べても人件費は高くなりがちだったのです。

先述したように、CMSではWebの知識がない社員でもすぐに運用・管理ができるので、専門スキルを持ったスタッフを配置する必要がありません。ほかの業務と兼務した状態でWebサイトの管理・運用を行うことも可能でしょう。

さまざまな機能を活用できる

さらに、CMSには「後からさまざまな機能を追加できる」という魅力もあります。

例えば、HTML/CSSのみで構築されたWebサイトの場合、新しく機能を追加するためには専門のソフトウェア業者に依頼するのが一般的です。機能追加のレベルに応じてコストが発生します。

CMSには「プラグイン」と呼ばれる追加パッケージが用意されています。プラグインにはさまざまな機能がパッケージ化されており、CMSにインストールするだけで機能を追加できるものもあります。

CMSの種類やシェア

冒頭でも紹介したように、CMSとはシステムの総称です。世界中でさまざまなタイプが提供されており、すべてのCMSを比較することはまず不可能でしょう。世界中で使用されているCMSの種類やシェアを見ていきましょう。

世界中に800以上のCMSが存在

日本でも知られているものがいくつかありますが、世界にはさまざまなCMSがあり、一説では800以上存在しているといわれています。

その多くが一般的に流通しておらず、ごく一部で使用されているマイナーなCMSです。マイナーでも便利なシステムもありますが、情報の多さからまずは一般的に流通しているCMSから選ぶのがいいでしょう。

WordPressが世界のトップシェアを占める

では、数あるCMSの中でどのCMSが人気なのでしょうか。Q-Successというオーストリアの企業が行った調査結果によると、以下の割合になっています。

  • 1. WordPress:60.1%
  • 2. Joomla!:5.4%
  • 3. Drupal:3.5%

2019年2月時点では、世界シェアの半分以上がWordPressというCMSによって占められていることがわかります。

さらに、同調査結果によると日本シェアについては以下のような割合となっています。

  • 1. WordPress:81.5%
  • 2. Adobe Dreamweaver:3.3%
  • 3. EC-Cube:2.5%

世界でもすでにトップシェアのWordPress ですが、日本においてはCMSを使用したWebサイトの大多数がWordPress を使用しているという結果です。

CMSの比較ポイント

日本でもWordPressは人気です。しかし、人気があるからという理由でWordPressに決めてしまうのは要注意です。CMSはものによって得意・不得意があるためです。そこで、CMSを比較するポイントを4つ紹介しましょう。

Webサイトの目的は何か?

CMSは、操作性を重視したタイプ、デザインや拡張性に力を入れたタイプなどさまざまな目的に合わせて開発されています。そのため、なんとなく選んでしまうとWebサイトの目的に合わないという事態になります。CMSを選ぶときには、まず「Webサイトに何を求めるのか」を明確にして比較することをおすすめします。

必要機能が搭載されているか?

さまざまな目的で開発されているだけに、CMSとひとくくりにしても、搭載されている機能にも違いがあります。もちろん、基本として搭載されていない機能でも、専門業者に依頼すれば開発することは可能です。しかし、開発費用が高額になったりシステムとして複雑なものになる可能性もあります。Webサイトの目的が明確なのであれば、それに見合った機能があるかどうかも比較することがおすすめです。

運用・管理がしやすいか?

どのCMSにもいえることですが、基本的にHTML/CSSのようなコード知識がなくとも運用・管理ができます。しかし、CMSによって操作性には大きな差があり、ある程度の学習を必要とするものもあります。無料版のCMSや、有償版でも体験版として実際にいくつか操作して、操作性を比較しておくとよいでしょう。

セキュリティ強度はどうか?

CMSにおいて最も注意したいのが、「サイバー攻撃のターゲットにされやすい」ことです。CMSの多くが世界中の誰でも開発に参加できる「オープンソース」であり、また拡張性が豊富であることから、セキュリティの弱点ができやすいのです。セキュリティ強度は、CMSを比較するときの必須項目といえるでしょう。

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カスタマイズはしやすいか?

前述したように、CMSにはプラグインを使うことでさまざまな機能を追加できるという魅力があります。ただし、すべてのCMSに自分が求めるプラグインがあるとは限りません。基本機能や操作性を確認した後は、どのようなプラグインが提供されているのか、将来的なカスタマイズのしやすさについても比較しておくとよいでしょう。

CMSを目的別に比較

CMSの比較ポイントでも紹介したとおり、まずはWebサイトをどのように管理・運用したいかという「目的」を明確にすることが重要です。そこで、大まかに5つの目的に分けて、おすすめするCMSを比較します。

デザインの自由度の高い「WordPress」

CMSを比較するうえで、まずはずせないのがWordPressです。前述したように、WordPressはCMSの世界シェアで60%に達しています。そのいちばんの理由として、「デザインの自由度」が挙げられます。

WordPressには無料のデザインテンプレートが100種類以上用意されています。有料テンプレートも加えると数えきれないほどです。また、はじめからテンプレートを構築できるなど、デザインの自由度がかなり大きいといえます。

マーケティングもカバーする「Sitecore」

CRMやSFAなどの外部システムなどと連携ができるのがSitecoreです。CMSとしての機能だけでなく、マーケティング機能もカバレッジしています。追跡用のトラッキングコードを取得することで、サイト内部だけでなく外部サイトのキャンペーンについても訪問者の行動を細かく計測できます。マーケティングツールとして利用するのならおすすめのCMSです。

多言語化に強い「Drupal」

世界各国の企業や団体に支持されているのがDrupalです。柔軟性の高さが特徴的で、端末やOSにとらわれないさまざまな環境下での運用・管理が可能です。特に多言語化に力を入れており、日本語だけでなく英語やスペイン語、中国語など100種類近い言語に対応しています。海外展開のしやすさで比較するのであれば、Drupalのように多言語化の強さはポイントとなるでしょう。

個人向けサイト制作「Wix」

趣味として、または個人事業主がWebサイトを制作するのであればWixが人気です。個人でも簡単にWebサイトを制作できるよう設計されています。用途ごとにカテゴリ分けされたテンプレートから好きなものを選択し、決められた場所にテキストや画像を入れるだけでWebサイトを公開できるのです。SNS連携やネットショップ、チャットツールなどもワンクリックで導入できます。サイト制作の簡単さで比較するのであれば、間違いなく上位にくるCMSです。

信頼性の高さ「Joomla!」

海外ではすでに人気が高いCMSがJoomla!です。オープンソースでありながら信頼性の高さに定評があり、すでに世界3,000ヶ所以上で政府関連機関のWebサイト運用・管理に活用されています。また、サイバー攻撃のターゲットにされそうな脆弱性がシステムに見つかったとしても、世界中の開発者がその都度修正してくれるため、セキュリティが常に強化されています。

まとめ ~まずは目的を明確にしておこう!~

CMSの一番の魅力は誰でも簡単にWebサイトを運用・管理できることです。Webサイトのシステムとして人気が高いのもうなずけます。しかし、CMSは世界に800種類以上あり、目的を押さえて比較することが重要です。

また、CMSには無料版やお試し版があります。気になるCMSをいくつか実際に試したうえで決めるとよいでしょう。ぜひ目的に合ったCMSを見つけて、Webサイトの効果を高めてください。